森羅万象の病跡学
ひたむきに原点回帰を目指して
この度、2026年(令和8年)5月30(土)・31日(日)の2日間にわたって、京都大学芝蘭会館本館山内ホールを会場として、第73回日本病跡学会総会を開催することになりました。2022年第45回日本精神病理学会総会、2024年第27回日本精神医学史学会総会に続き、2年ごとに3回目の主催となります。私の精神科関連諸学会に対するコミットの程度を勘案すると、今回が学会主催キャリアの総仕上げとなることは疑い得ません。過去2回の反省点を踏まえて大会を完璧なものに仕上げ、男の花道を飾る所存です。
本大会のテーマは「森羅万象の病跡学―ひたむきに原点回帰を目指して」であります。精神病理学には臨床経験が、精神医学史学には文献が不可欠であるのに対して、病跡学は「心」さえあれば成立します。臨床経験や既存理論を括弧に入れて自由に思索できるという意味で、病跡学は森羅万象を相手にできる特権的な学問です。ただ、創造と狂気の関係を解き明かす病跡学には研究対象が徐々に目減りしてゆくという宿命がございます。天才の実数は限られているからです。昨今の健康生成やサルトグラフィへと活路を見出そうとする病跡学会のトレンドもそれと無関係ではないでしょう。2025年第72回大会ではこのトレンドを加速させるかのごとく、病跡学の外延を広げる野心的かつ感銘深いプログラムが組まれました。大会を成功に導かれた田中伸一郎会長の手腕には脱帽しかありません。不器用な私が72回大会の真似をしても退屈な二番煎じに終わるだけですので、本大会は時流に逆行する古典的意匠で大勝負をかけることにいたしました。副題の「ひたむきに原点回帰を目指して」にはそういう意図が込められています。特別講演とシンポジウムには実力者ばかりが登壇予定です。一般演題も興味深い発表が堪能できるでありましょう。
大会運営は完全アナログ式といたします。事前登録はなく、すべて現地登録かつ現金支払いのみです。便利なデジタルシステムは些細なトラブル1つで機能麻痺に追い込まれます。天災・戦争・サイバー攻撃・停電など不測の事態で電子マネーやクレジットカードが使用不可となっても「紙幣と銭(ぜに)」なら滞りなく進捗いたします。「原点回帰を目指す」という趣旨にも現金決済はふさわしいのではないでしょうか。
新緑香る古都にて多くの皆様をお待ちしております。
2025年6月吉日
芝 伸太郎
特定医療法人福知会 もみじケ丘病院
お知らせ
開催概要
大会事務局
- 特定医療法人福知会もみじケ丘病院
〒620-0879 京都府福知山市荒木3374
TEL:0773-22-2288 FAX: 0773-22-0175
E-mail : pathography73@fukuchikai.or.jp
担当者:芝伸太郎(大会長兼事務局長) - 大会HP:https://pathography73.org


日程・会場
- 日程:令和8年5月30日(土)31日(日)
- 会場:京都大学 芝蘭会館 山内ホール
〒606-8501 京都市左京区吉田近衛町
京都大学医学部構内
TEL: 075-753-9336 FAX: 075-753-9457
大会参加費(予定)
- 会員 (事前郵送の抄録集代が含まれています) 8000円
- 非会員 (抄録集代は含まれておりません) 8000円
- 非会員学生 (抄録集代は含まれておりません) 2000円
- 学生の方は受付で学生証を呈示して下さい。
なお、「医師免許を有する学生(大学院生等)」は「非会員学生」には該当しません。 - 抄録集 (会場販売): 1部1000円


懇親会
- 会場: SHIRAN CAFÉ(芝蘭会館別館)
- 本館山内ホールから徒歩1分
- 会費: 5000円(予定)
プログラム
魅力的なプログラムをご準備しております
会長公演
準備中
特別講演 I
準備中
特別公演 Ⅱ
準備中
シンポジウム1
「病跡学の原点回帰を目指して」
シンポジウム2
「発達障害と病跡学」
一般演題
準備中
一般演題募集
一般演題の発表者は会員のみです。発表を希望される非会員の方は日本病跡学会への入会手続きを先にお済ませ下さい。詳細は学会HPに記載してございます。一般演題登録期間は「2025年9月1日(月)~2025年12月31日(水)」といたします。プログラム委員会で採否を判断し、2026年1月16日(金)までに結果をE-mailでお伝えします。一般演題登録フォームに必要事項を記載し、添付ファイルとして大会事務局までお送り下さい。特別講演とシンポジウムの先生方も抄録提出は一般演題フォームをご使用下さい。送付期限は「2025年12月31日(水)」といたします。印刷の都合上、抄録集作成時にフォントやレイアウトを変更する場合がございますのので、ご了承下さい。